デッサン練習法を基礎から60年の歴史ある京都老舗の絵画教室が解説【球の描き方】 | 東儀画塾 OWL美術研究所

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デッサンをどう始めたら良いのか分からない人

「デッサンって難しいな…。教室が近くに無く、デッサンを独学で練習して来たんだけど、なんかモヤっとしたデッサンしか描けない…。何処から始めるのがベストなのでしょうか具体的な練習方法を教えてください。」

こういった質問にお答えします。

本記事の内容

  • 自己紹介
  • デッサンで必要となる描き方進め方の4つの手順(デッサンをするうえでのモチーフの見方 捉え方の注意点)
  • デッサンを描くうえで一番大切な事

 

ざっくりと自己紹介させて頂くと、父東儀一(画家)が60年前に始めた京都老舗の絵画教室で25年の講師実績があります。

 

 

デッサン初心者のよくある悩みとして、「とりあえず描いてみたけど」描き方、練習法がわからないという点があると思います。

 

 

私もデッサン講師歴25年とか、偉そうな事を言っていますが、デッサンの考え方や捉え方の概念を理解するのに、人一倍時間がかかったと思います。

 

指示された宿題なども素直に取り組んでいればもう少し早く上手くなったのかなと思います。

 

 

とはいえ、すぐに上手くならなかったので、その分沢山デッサンをする事ができ、すこしずつ【考えて描くコツ】みたいなものが分かってきました。

 

デッサン上達のためにかけた多くの時間を、講師となって説明する立場になった時から、少しでも初心者の方にも分かって頂けるように日々努力と改善を繰り返してきました。

決して優秀では無かった当時の自分にもわかるように、抽象的な概念が多いデッサンの練習方法を、出来るだけ分かりやすく言語化して伝えていこうと思います。

 

※5分ほどで記事は読み終わります。5分後には、今までよりも「質の高いデッサン」が描けるようになっているはずです。

〇デッサンで必要となる描き方進め方の4つの手順(デッサンをするうえでのモチーフの見方 捉え方の注意点)

手順は下記のとおり。

  1. まずモチーフをよく観察し、光と影がどう変化していくかを把握する
  2. 最初は細かい所に気を囚われないように大きく手を動かして描く
  3. トーンの幅を出すために何度も繰り返しタッチを重ねて描く

  4. 大きな光と影の関係性をくずさないように細かい所もよく観察して描く

手順1:まずモチーフをよく観察し、光と影がどう変化しているかを把握する

 

東儀画塾の最初の課題として現在ゴムボールを描いてもらっています。

後方を黒い板で覆い、下に白い紙を敷き、描いてもらっています。

この紙を敷き、壁を立てる作業で、ボールの陰影がどの様に変化するかを観察する所から始めます。

白い紙を敷く事で地面からの反射光の変化を感じて下さい。

壁を立てる事で回りからの微妙な映り込みが消える様子を感じて下さい。

そしてボールの形に対して一番強い光源からのハイライトがどう影に変化していくのかを感じて下さい。

反射光がボールのどの位置まで影響し変化していっているのかを、観察し、ボール全体で光と影の関係性がどうなっているのかを、しっかりと把握してから描いていきます。

(ボールではどこから見ても同じ形なので省略いたしましたが、他の物では美しく見える角度を観察してから角度を変えて考察し配置する事も重要です)

手順2:最初は細かい所に気を囚われないように大きく手を動かして描く

ゴムボールの大きな光と影の関係性を把握したうえで、いよいよ鉛筆で色をつけていきます。

ボールの大きな変化を意識して描いていきます。

初心者はどうしても、細かい所にフォーカスしがちになってしまうので、最初やりにくいかもしれませんが、大きく手を動かして描く事を意識して描いていきましょう。

手を画用紙にしっかり置きながら描くと、細かい所は安定して描けるのですが、まず手を画用紙からはなして常に大きく手を動かす事を意識して下さい。

大きく手を動かすと意識もボール全体を見る方向に向かっていきます。

 

手順3:何度も繰り返しタッチを重ねていかないとトーンの幅が出ないので繰り返し重ねて描いていく

単純なグラデーションを例に説明します。

鉛筆によるグラデーション

白い紙に鉛筆で色を塗っていくと最初劇的に変化しますが、一通り明るい所から暗い所まで色が付けられると、一応グラデーションの出来上がりとなります。

写真の上図の状態です。

しかしそれでは、なんとなく薄っすら調子がついているだけで、トーンの幅がほとんどないグラデーションになります。

 

ここで手が止まってしまう方が大変多いです。

単純なグラデーションでは理解していただいても、大きなボールでは最初一通り色を付けるだけでも相当時間がかかってしまいます。

そこから、もっと色を付けましょうといわれても、自分の描いた状態が薄っすら色が乗っているだけの状態であることを、客観的に判断することが難しいのかもしれません。

デッサン全体が写真の下図のようになるように何回も手をいれていかなければなりません。

4大きな光と影の関係性をくずさないように細かい所もよく観察して描いていく

大きなベースが出来たら、ここでやっと手も少し画用紙に添えて描いていく事もしていきます。

しかし意識が細部にばかりいくと、やはりバランスを崩してしまうので、細部を描き、全体を見て調節、又細部を観察し全体を確認の繰り返しです。

この段階でも、いきなりすごく細かい所にフォーカスするのではなく、だんだん細かく見ていく事が重要です。

例えば、ゴムボールで言えばつなぎ目のうすい線が気になったりするのですが、大きなベースが出来たらいきなり表面の細かい所にアクセスするのではありません。

全体の中で一番コントラストが高く、特徴のはっきりしているハイライト周辺の移り変わる変化の度合いを正確に描けるように、少しずつ細かく見て、トーンの幅を正確に出していく感じです。

 

〇デッサンを描く上で一番大切なこと

1出来上がりのイメージを持ちながらデッサンする事

 

2描きたい部分から描かない事

 

3見方をかえ常に視野が狭くなっていないかの判断ができるようにする事

〇出来上がりのイメージを持ちながらデッサンする事

自分の描きたい絵であれば、いろいろと出来上がりのイメージを思い描き、理想の状態をイメージしながら描いていくと思いますが、デッサンはあくまでも練習のための絵なので、教室で行う場合、特に指定されたモチーフを描く事になり、本来描きたい物では無いかもしれません。

 

しかしたとえ与えられたモチーフのデッサンでもどう表現したいのかをイメージする事がとても大切です。もちろん上手く描きたいと思いっているでしょうが、より具体的に出来上がりをイメージすることが重要です。

今回のモチーフである青色のゴムボールを例にとると、材質は→木でも、→金属でも、→石膏でも、→風船でも、→革でもありません。同じゴムボールでもこのゴムボールよりも光沢が強く映り込みがはっきり映る物もあります。

このゴムボールの特徴を最初からイメージすることがとても大事で、自分が描いた絵と何処がどう違うのかを、考え、観察し、完成をイメージしながら描いていく事が重要です。

材質感以外にも、構図や構造や光源などの設定も今描こうとしているデッサンの対象物がどうなっているのかを考え、与えられたモチーフでも、その姿を借りて、自分が解釈し表現しているという感覚が必要です。

〇描きたい部分から描かない事

デッサンはなんらかの基準があり、比較しながら進めていきます。

例えば、明るい所と中間と暗い所何処から描きすすめていけばよいでしょうか?

なにも考えず、ただ単に自分の描きたい部分の中間から進めていくと、途中で凄く進めにくくなります。

全体に描きたいモチーフの平均値の固有色を考え灰色の調子をつけて、練りゴムと鉛筆で描いていけば進めていけるかもしれませんが、基準を明確にせず、なんとなく色をつけていくと、途中でまとまりがつかなくなるでしょう。

 

白い画用紙に描く場合は、一番暗い所を探し、暗部を基準に少しずつ明るくなる状況を明確にイメージし、一番暗いところより少し明るい所をさらに明るい所の暗さを調整しながら描いていきます。

特に2番目に明るい所とハイライトの明暗の違いが初心者は曖昧になってしまう事が多いように感じます。

今回のゴムボールで言えば、ハイライトと反射光の明暗の関係性が1番明るい所と2番目にあたるでしょう。

直接光と反射光は度合いで言うとかなり差があるのですが、反射光も単体で見るとそこそこ明るい気がしてしまうのです。

ハイライトとの明るさの度合いを考察して、反射光の明るさの値を調整して、決めていかなければなりません。

例えるなら、太陽と月の光の量ぐらい違いがあるのです。太陽は恒星でそのものが光源ですが、月は太陽の光が反射しているにすぎません。

光の絶対量が直接光の方がかなり多いはずです。

反射光はそこだけ見ていると白く感じるかもしれませんが、一番明るいハイライト部分の基準と比較してどの程度の明るさであるかを見極めて描きます。多くの場合はあまり考察せず、最初になんとなく見た白さでそのまなになってしまう傾向にあります。

【今回描いた動画でも何回か反射光の色を考察して描いています。】

形体を描いていく際にも、何処から描いてもよいかもしれませんが、全てなにがしらの基準がありその基準に対して考えながら描いていきます。

真っすぐ垂直に立っている物は画用紙の縦の線が垂直の基準となるので、縦の枠と平行に描かなければなりません。

水平面に置いてある円形の物は斜めから見ると楕円になり、楕円の縦と横の軸は必ず水平垂直になり、画用紙の縦横と平行に描かなければなりません。

 

例えば大きさの違うコーラの瓶、一升瓶、オロナミンcの3つの瓶があります。瓶の口の大きさは同じ大きさですが、それぞれ本体の大きさが違います。口の大きさの基準に対しの比率がかわってくるわけです。

 

何を基準に今比較しながら進めているのかはその時々で違ってきますが、基準を明確にし、曖昧にならないように進めていく事が重要です。

見方をかえ常に視野が狭くなっていないかの判断ができるようにする事

視野が狭くなってしまうと、大きく見れば一目で分かる事の判断が付かず、明らかにバランスが崩れていても細かい所を凝視して描いてしまう事がよくあります。

常にデッサンの明暗で黒すぎたり、明るすぎたりを大きな基準でセルフチェックする必要があるのです。

やり方は簡単、

1離れて見る、

2目を細くしてあえて全体がぼやけた感じになるように見る。

3逆さまにして見る

4メガネをかけている人は合えて外してみる

5鏡に映してみる

などです。

特に2の目を細めて見る。はすぐできるのですが、

デッサンで目を細くしている所

眠たい訳ではありません

 

かなり変顔になります。ハイ

なかなか最初みなさんやっていただけません。

ちなみに講師の蛯子先生も平林先生もデッサンしている時は頻繁にこのようなに目を細くし、大きな調子に狂いがないかを確認しつつ描いておられます。

デッサンが上手くなっている人はこの事に気がついてやってくれているというか、ほぼ習慣化しているのですが、最初は意味が理解してもらえないのです。

ということは、目を細めてデッサンと対象のモチーフを見比べて、敢えてぼやけた感じで大きな調子がくるっていないかを常に意識して描いていく事が納得してできるようになると上達は早くなるという事です。

 

実際にボールのデッサンで細かい所が気になって描いている状態を例にしてみます

実際のボール

強く感じてしまっている明るい線を強調してみました

デッサン

 

写真とデッサンをボカシてみました。これが目を細めて見た状態に近いと思います。

ボカシてみても線がデッサンの方には残っているのが分かると思います。

そこで、凝視しすぎて細かい所を描きすぎていた事に気がつけば修正して、大きく描いていく方向で進めていくのです。

光が変化する様子も以外と分かりやすくなるので、是非とも変顔をする(目を細くして大きな明暗を確認する)習慣をつけてみて下さい。

最後まで読んで頂き誠にありがとうございます。

 

 

今回のモチーフであるゴムボールの描き方を動画でも解説しています。併せてご高覧くださると、より理解が深まると思います。

 

遠方の方でこの教材にてデッサンをしてみたい方はゴムボール

LITEC(ライテック) ストレッチボール 25cm ブルー MN117

厳選モチーフ&画材リンク集より

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